現役訪問療法士の介護お役立ちブログ

住まいへ訪問するから見える、介護のリアル

【退院準備】初めての介護「着替え介助」|着せ方・脱がせ方のコツと市販の介護服の選び方【家族向け】

 

現役訪問療法士です。

 

あなたは、

誰かの

シャツを脱がして着せて、

下着やオムツを脱がして着せて、

ズボンを脱がして履かせる

ことができますか?

 

「簡単でしょ」と思われる方もいれば、

「え、難しくない?」と考える方もいると

思います。

 

 

よくあるのは退院前に

「服の脱ぎ着に介助が必要です」

というように説明を受けて

住まいに帰ります。

 

初めて在宅介護をする方にとって、

『着替えの介助』

  • 「服が引っかかって思うように着せられない」
  • 「体が支えらなくて着替えたいのに手が足りない」
  • 「寝たままの姿勢では着せにくい」

こういった場面がどんどんでてきます。

 

衣服の脱ぎ着は生活することや健康を保つうえで、

優先順位は決して高いとは言えません。

 

ですが、

着替えは毎日のことであり、

介護をされる側・する側にも

意外と負担のかかりやすい

介助であると思います。

 

ということで、今回は退院準備シリーズとして『着替え介助のポイント』

をご紹介していきます。

 

過去記事では退院準備シリーズとして『排泄介助』『移動介助』

『車椅子介助』『入浴介助』について、ポイントを踏まえて

公開しています。

是非ご参考にしてください。

 

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では早速見ていきましょう。

 

目次

 1.ここだけは覚えておいてほしい「着替えは怪我をしやすい」

まず、着替えは怪我をしやすい場面です。

え、着替えで?という感じですが、

実は多いのです。

 

着替えに介助が必要と聞くと、

「手を通して、足を通して服のシワとか

よりを直して着せてあげる感じかな?」

となんとなく想像はできるかもしれません。

 

でも本当に考えるべきはそこではありません。

  • 脱がせる・着せる時に無理な力をかけずにできるか
  • 「介助する側」が安定してできるか
  • 時間的な余裕をもって着せる・脱がせることができるか
  • 介護される側が動作途中でふらついていないか

着替えの介助は無理に行うと、

一気に事故につながります。

 

怪我につながる想像しやすい場面として

  • 立って行うズボンの上げ下げでの転倒
  • 関節の動きが制限されている方の無理な着替えでの骨折
  • 皮膚が弱い状態で衣類が過度にこすれることによる擦過傷

などです。

 

このような場面が多いため、

「着替えは怪我をしやすい」

ということをよく覚えておきましょう。

 

2. よくある「着せ方・脱がし方の失敗」

このような方法で着替えを介助しようと思っている、

または、されている方は要注意です。

 

① 元気そうに見えるから立たせる

→ 体調には波があり、良い時もありますが

体の力は大きく変わらないことが多いです。

ふらつく可能性を見込んで

必ず掴まるところを用意する、

ふらついても絶対に支えられる

という環境を整えてから

行いましょう!

 

② 服を引っ張って着せる

→ 骨折、皮膚の擦過傷やトラブルの原因になります。

力任せな着せ方や脱がせ方は

介護される側は当然のこと、

介護をする側も無駄な力を使う

ことが大半です。

労力に見合わないため、適切な方法を学び、

効率よく行いましょう!

分からないときは専門職に頼ることを

強くお勧めします!

 

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③ 急がせる

→ 時間に追われる中の介護である場合、

着替える本人の動きを待つことは

介護をする側にとっては非常に

ストレスな時間になりやすいです。

お気持ちは痛いほどわかりますが、

時間に余裕を持つための工夫が

必要になります。

急がすことで介護される側も

動作が雑になり、バランスを

崩しかねません。

 

どれも「やりがち」ですが、

事故につながるポイントになるため

覚えておきましょう!

 

3.着せ方のコツ「無理にしない、一気にやらない」

ここが一番重要です。

基本の流れはこの通りです。

 

① 安定した姿勢をつくる(基本は座位)

② 動かしにくい・痛い・悪い側から袖・ズボンを通す

③ 体幹が崩れないよう支えながら整える

④ 最後に前を閉じる(ボタン・ファスナー)

 

ポイントは「無理にしない、一気にやらない」

途中で姿勢が崩れたら、必ず一度止めて整えます。

 

4. 脱がせ方のコツ「逆手順を基本とする」

脱ぐときは着るときと逆になります。

 

① 前を開ける(ボタン・ファスナー)
② 動く・痛くない・良い側から外す
③ 最後に動かしにくい側を外す

 

ここでも無理に引っ張らないことが重要です!

急ぐと、やはり傷を作ることやバランスを崩すため、

思わむ事故につながります。

 

5.衣類の脱ぎ着 鉄則は『脱健着患』

衣服を脱ぐときには健側(健康、もしくは左右を比較し良い側)から、

着るときには患側(痛みや制限、麻痺等のある側)から行う

ことを意味します。

必ず覚えておきましょう!

 

6. 着替えを楽にする「服と肌着の選び方」

ここからは介護をするときの服選びについて

お伝えします。

着る服の種類によって難易度が大きく

変わってしまうので注意しましょう。

 

ポイントはこの3つです。

  • 前開き(かぶらない)
  • 伸縮性がある
  • 適度なゆとりがある

特に肌着は最初に着るため、

引っかかりにくさが重要となります。

 

一般的なかぶりの肌着は、頭を通すときに

バランスを崩しやすいので

注意しましょう。

 

生地については

  • 肌触りが良い
  • 通気性・保湿性・吸湿性が良い
  • 皮膚への刺激が少ないもの

を基準として、

ご本人が着たい物を選んでいきましょう。

 

7. 私があまりオススメしない、気を付けたい服

安全面や難易度からあまりおすすめしない

タイプの衣服もあります。

 

前述しているものもありますが、

【かぶりの肌着】【Tシャツ類】
→ 頭を通すときに前が見えない、バランスを崩しやすい

【細身すぎる服】
→ 手足を通すときなど無理な力がかかりやすい

【伸びない素材】
→ ご本人の動きに追従しないため拘束感がある

【ウエストがゴムでないズボン】
→ 重力に従って"ストーン"と落ちてしまい

体を支える介助がいる場合に介助量が増える

【装飾が多い服】
→ 装飾が引っかかりやすく、皮膚の傷にもつながりやすい

ポイントは「安全に着せられるか」で判断しましょう!

 

8. 市販の服でも代用できる

専用の介護服でなくても、

  • 前開きシャツ
  • ゴムウエストのズボン
  • 柔らかい肌着

こういった条件を満たせば十分対応できます。

例えば しまむら のような量販店でも揃えられます。

ただし、

  • サイズが大きすぎる
  • デザイン優先で着脱しにくい

こういった服は避けてくださいね。

 

9. まとめ

着替え介助はシンプルに見えて、

実は
「事故が起きやすい場面」です。

だからこそ、

「安全に着られるか」

この視点で考えてください。

 

ですが

『服』というものは着たいものを

着たときに真価を発揮します。

 

思い出してください。

 

イベントごとに合わせて選んだあの服や、

ゆったりしたいときに着た服、

いつも着るお気に入りの服、

大事な人と過ごすときに着た服、

前から狙っていてやっと買えた服。

 

いくつになってもあの着たいものを着た時の

ワクワクする気持ちや楽しい気分は変わりません。

 

ご家族が着たいものを着ることに

意味があると思いますので、

この記事を参考にライフスタイルにあったものを選び、

続けられる介護を目指していきましょう。

 

この記事が、少しでもお役に立てると嬉しいです。

 

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