
現役訪問療法士です。

「夫の介護 疲れた」「夫の介護 限界」
今、インターネットで様々なことが調べられる時代、
このようなワードで検索がされているのをご存知でしょうか?
在宅介護の現場で夫を介護している
多くの方と関わってきた中で、
よく聞く言葉があります。
「自分で出来ることやって欲しいって言ってるのに」
「少しでも動くように伝えてるのに」
「何にもしないままボーッと寝てるだけ」
「体が弱っていく一方で」 と。
私は、この言葉を聞いて初めは夫のことを思って、
伝えている言葉だと思っていました。
ですが、
いろいろなご家庭を訪問して経験を積む中で
見えてきたものがあります。
この言葉の裏に隠されていた、
「夫を介護している妻の気持ち」です。
今回の記事では、まさに今、夫の介護をしている方へ
少しでも気持ちと体が楽になるきっかけを
お届けできればと思います。
過去記事では夫婦仲が介護の質に関わることも
お話しています。
あわせて読んでいただくと、より理解が深まり思います!
目次
1.夫を介護している妻の悩み
①してくれない
一番多い悩みが、というより夫への怒りに近い感情とも言えますが、
「自分でやってと伝えているのに、しないから体が弱って、
介護の負担が大きくなって自分の体がきつい」。
これが私の経験上では最も多い、「夫を介護している妻の悩み」でした。
②負担は身体的な介護が最も多い
在宅介護で特に負担を感じやすいのは、
やはり身体的な介護です。
介護というと食事や着替えを少し手伝う程度
と思われることがありますが、
実際は、
- ベッドから起こす
- 車椅子に乗り移るまたは歩行を介助する
- トイレでの排泄のために体を支える
- ベッドの上でオムツを交換する
- お風呂を介助する
- 夜中に何度も起きる
こうした負担が毎日続きます。
さらに男女での体格差は無視できません。
60㎏の夫を45㎏の妻が介助するような場合、
妻自身も腰痛や膝痛を抱えながら介護しています。
毎日の介護の負担に自分の体のダメージも重なって、
心がすり減り余裕がなくなっていく。
夫へ「なんでしてくれないの」と思う気持ちも
でてきて当然です。
「したくない」のではなく、体が限界に近いことも多いのです。
③今までの積み重ねも負担に感じる要素
長年連れ添った夫だからこそ、過去の不満まで重なります。

例えば、若い頃に家事育児を任せきりだった夫ほど、
介護が始まってから妻の不満が一気に表面化
することもあります。
今までの生活歴から積み重なった関係性が、
介護によって見えやすくなるのです。
④自分の自由が縛られる環境になる
介護をしている状況では自分の時間がなくなる苦しさも
顕著になりますよね。
- 出かけられない
- 友人と会えない
- 趣味をやめた
- 常に家のことが気になる
体の負担も当然ですが、
介護は『介護者の孤立や孤独を助長する』
可能性があります。
この自由を失う感覚は相当な負担のはずです。
2.介護者を支える人達がいる
①一人で抱え込まない
訪問療法士として伝えたいことは、
『夫を介護している妻が抱える悩みや負担は、
一人で抱え込まないでほしい』
ということです。
「妻だから私がやらなきゃ」
「家族のことだから我慢しなきゃ」
という考え方を持たれる方は非常に多いです。
誰から迫られるわけでもないので、自分を守るために、
思い切って逃げ出してしまってもいいじゃん!
と、思ってしまいます。
しかし、
古くから日本の家庭内にこの考え方は根付いています。
自分の責務として、プライドとして捉えている方の場合は、
この考え方はプラスに働く場面もあります。
ですが、多くの場合は
介護者を縛り、外部に頼ることができない状況
を生みます。
ですから、なるべく
外部とのコミュニケーションをとって、
助けを求めましょう。
公的な制度や民間のサービスも充実しているため、
思っているよりも手を差し伸べているところは多いです。
②介護サービスを利用する・利用を増やす

私が客観的に見てきた中で、
介護が少しずつ楽になった
安定してきた家庭
には共通点があります。
それは、早め早めに頼った場合です。
- 相談員やケアマネに相談する
- デイサービス、デイケアを使う
- ヘルパーを入れる
- 福祉用具を使う
- 施設入所の打診だけでもしておく
- 家族に役割分担する
1人で頑張り続けた人ではなく、助けを借りながら頑張った人
が、結果的に介護をしている生活が楽になり、
安定していくことになっていました。
③誰かに相談する、そんな時間もない!
基本的に誰かを介護しているときは
介護者も家から出られないため、
直接誰かに会うということもできないですよね。
ではどうするか。
冒頭でも言ったように、今はネットの時代です!
ネットから情報を得ることも一つの手です。
同じ介護で悩んでいる方は世界中にいます。
介護の中でも特定の場面やそこから共通の悩みを、
持っている方もいます。
同じ『辛さ』、同じ『悩み』を感じている介護者との
繋がりがあると、専門知識を有している人との
コンタクトより、遥かに前向きになれます。
3.夫の介護をしたくないと思ったら
その気持ちは冷たさではなく、心と体からのサインです。
我慢だけでは乗り切れないことはあります。
余裕のない状態では夫婦関係まで壊れていきます。
だからこそ、
「今日はしんどい」
「一人では無理」
「助けてほしい」
そう言っていいのです。
夫に直接して欲しいことを伝えるのはとても良いことです。
ですが、何かを自発的にしてもらうということは
非常に困難であることが多いです。
なぜなら、夫も体と共に気持ちが前向きにならないためです。
ここは精神論でなんとかなることではなく、
土台となる体を強くする必要があるからです。
この「体を良くする、治すこと」は専門職と協力していく
ほうが現実的です。
4.最後に
今回は
『夫を介護する妻』の辛さや悩みを
現場を通して得た経験から解決策まで
ご紹介しました。
こういう場合はどうしたらいいんだろう?
ということがあったら
是非コメント欄やX(旧Twitter)のDMでご連絡ください!
この記事が、少しでもお役に立てると嬉しいです。
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